濃度の表記方法は複数存在し、その解釈を誤ると医療事故につながる可能性があります。この基本的な事項を正しく理解することは重要です。特に、普段注射の調剤に慣れていない薬局薬剤師は慎重になる必要があります。
アンペック注1%の濃度表記
アンペック(モルヒネ塩酸塩)注には1%製剤と4%製剤があることが知られています。以下はアンペック注1%製剤の添付文書です。


1mLの溶液中にはモルヒネ塩酸塩水和物が10mg含まれています。この値を使用して1%を計算する方法はどのようなものでしょうか。
質量対体積百分率(w/v%)
注射剤の濃度をパーセンテージ(%)で表現する場合、基本的には質量対体積百分率(w/v%)が使用されます。これは100mLの溶液中にどれだけの薬剤が溶けているかを示します。たとえば、5%のブドウ糖液は100mL中に5gのブドウ糖が溶けていることを意味します。
前述のアンペック注では以下のように考えると1%製剤であることが導けます。
| 1mL中にモルヒネ10mg | 添付文書より |
| 100mL中にモルヒネ1000mg | 100倍して100mL中にする |
| 100mL中にモルヒネ1g | モルヒネをmg→gにする |
なお4%製剤は「アンペック注200mg」という商品ですが、同じように計算してみましょう。
| 5mL中にモルヒネ200mg | 添付文書より |
| 1mL中にモルヒネ40mg | ÷5 |
| 100mL中にモルヒネ4000mg | 100倍して100mL中にする |
| 100mL中にモルヒネ4g | モルヒネをmg→gにする |
希釈倍率のミスは10倍や0.1倍の大きなミスに繋がりやすいです。細心の注意を払って計算を行いましょう。

