PCAポンプを使用してモルヒネの持続皮下注射を行う際には、モルヒネ製剤の濃度、希釈倍率、および流速について考慮する必要があります。特に、院内処方の静脈注射からの切り替えの場合には、等価となる投与量を計算する必要があります。

なお、持続皮下注では原則として1 mL/hrの流速が上限となります。さらに、PCAポンプのカセットには50 mLや100 mLなどの容量上限もあります。これらの条件を満たす必要があります。そのため、以下のツールを活用するのも一つの方法です。

①早見表による求め方

まず必要なモルヒネ力価を求めます。例えば「○mg/日」といった単位になります。仮に1mg/mLという濃度のモルヒネを2mL/hrで持続静注している場合は2mg/hrつまり48mg/日という計算になります。

モルヒネ持続皮下投与において、頻繁に使用される方法は、モルヒネ1%の製剤を2倍に希釈して、濃度5 mg/mLの注射液を作る方法です。以下は濃度5 mg/mLのモルヒネの流速を変化させたときの対応表になります。

ここから目的とする48mg/日を達成するには、濃度5 mg/mLのモルヒネを0.4mL/hrとすれば良いことがわかります。

②計算ツールによる求め方

早見表では割切れない結果になることもあります。そうしたときは計算ツールを使用すると良いです。希釈前のモルヒネ製剤濃度、希釈倍率、流速を入力すると、投与されるモルヒネ投与量(mg/日)がわかります。

モルヒネ皮下注投与量計算

計算方法

モルヒネ原液の濃度を\(c\)(g/100mL)とすると式変形して以下のようになる

\[ \begin{align*} c\left(g/100mL\right) &= \frac{c \times 1000}{100}\text{(mg/mL)} \\ &= 10c\text{(mg/mL)} \end{align*} \]

これを\(t\)倍に希釈するとモルヒネ濃度は以下のようになる

\[ \displaystyle \frac{10c}{t}(mg/mL)\]

希釈液1mLに含まれるモルヒネは以下のようになる

\[ \displaystyle \frac{10c}{t}(mg)\]