院外処方ができる注射の一覧

上記リストに記載があっても適応によっては院外処方ができないケースもある。例えば、エダラボン製剤は筋萎縮性側索硬化症に対して飲み使用できる。

院外処方可能(緩和でよく使う薬剤)
  • モルヒネ塩酸塩
  • オキシコドン塩酸塩
  • フェンタニルクエン酸塩
  • ヒドロモルフォン塩酸塩
  • デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム
  • ブプレノルフィン
  • フルルビプロフェン
  • メトクロプラミド
  • ブチルスコポラミン
  • 在宅中心静脈栄養療法用輸液
  • ソマトスタチン
  • 抗悪性腫瘍剤
院外処方不可(緩和でよく使う薬剤)
  • ハロペリドール
  • クロルプロマジン
  • ミダゾラム
  • レボメプロマジン
  • スコポラミン臭化水素酸塩
  • フルニトラゼパム
  • ペンタゾシン
  • フロセミド
  • スピロノラクトン
  • ロピバカイン
  • リドカイン

院外処方不可の薬剤は病院・クリニックから処置薬として払い出しをしてもらう必要がある。

麻薬注射製剤交付時の注意点

 

なお、「モルヒネ塩酸塩製剤」、「フェンタニルクエン酸塩製剤」、「複方オキシコドン製剤」及び「オキシコドン塩酸塩製剤」は、薬液が取り出せない構造で、かつ患者等が注入速度を変えることができない注入ポンプ等に、必要に応じて生理食塩水等で希釈の上充填して交付した場合に限る。ただし、患者又はその家族等の意を受け、かつ、これらの麻薬である注射薬の処方医の指示を受けた看護師が、患者に当該注射薬を持参し、患者の施用を補助する場合又は保険薬局の保険薬剤師が、患者に麻薬である注射薬を持参し、当該注射薬の処方医の指示を受けた看護師に手渡す場合は、この限りでない。

出典:別添3 調剤報酬点数表に関する事項

PCAポンプ

PCAポンプは「機械式」「携帯型ディスポーザブル式」の2つに分類することができます。また、両者の特徴を併せ持つデバイスとしてクーデックエイミーPCA(大研医器)もあります。それぞれについて、違いや特徴を説明していきます。

機械式PCAポンプ

PCAポンプは、シリンジもしくはメディケーションカセット等に薬液が充填され、金具や専用ボックスなどを利用することで、患者による取り出し、流速の変更ができない設計になっています。

機械式PCAポンプの特徴は高い注射精度にあります。ポンプ内にマイクロプロセッサが内蔵されていることによるものです。その結果、患者の状態に合わせた持続投与速度やレスキュー投与量の調節が可能であり、投与量を細かく設定することができます。また気泡の混入や輸液ラインの閉塞時にはセンサーによる警報音が鳴り、投与が中止される仕組みも備わっています。

一方で、電池やバッテリーが必要であり、電池切れに注意する必要があります。また、機械式であるために一定の重量があります。なおメディケーションカセット(薬液容器)や専用ルートなどは医療機関の管理料に含まれているため、医療機関からの供給(持ち出し)になります。

機械式PCAポンプに分類される機種として、以下のようなものがあります。

  • CADD Legacy PCA
  • CADD Solis PCA
  • テルフュージョン小型シリンジポンプ

携帯型ディスポーザブル注入ポンプ

携帯型ディスポーザブル注入ポンプは、バルーンや大気による収縮圧力を活用し、小型・軽量な設計となっています。機械式PCAポンプと同様に薬液を取り出すことができない構造を備えています。滅菌済みであるため、開封後直ちに使用できることに加え、特定保険医療材料であるため、ポンプ本体を処方箋で交付でき、医療機関が算定する場合は加算で供給が行える特長があります。

一方で、機械式PCAと異なり、環境温度や薬液の粘度などの要因で流速が変動することを考慮して使用しなければいけません。携帯型ディスポーザブル注入ポンプは基本的に投与速度を変更できません。ただ投与速度が変更できる機種もありますが、変更範囲は狭く、PCA投与量やロックアウトタイムの変更はできません。

さらに注入トラブルが起こった場合もアラームがならないため、トラブル発見が遅れることもあります。また、薬液の残量は目視での確認が必要で、目盛を正しく読む必要があります。1回使い切りであるため、メンテナンス作業は不要です。

携帯型ディスポーザブル注入ポンプ 償還価格(令和4年診療報酬改定)
化学療法用 3,240円
標準型 3,150円
PCA型 4,330円
特殊型 3,240円

特殊型というのが携帯型ディスポーザブル注入ポンプの位置付けにありながら、機械制御型のポンプを示します。具体的なデバイスとしてクーデックエイミーPCA(大研医器)になります。

クーデックエイミー

 

調剤報酬

在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算(250点)

無菌製剤処理加算

無菌製剤処理加算

令和4年診療報酬改定では1日につき中心静脈栄養法用輸液(69点)、抗悪性腫瘍剤(79点)、麻薬(69点)加算できる。例えば、H2ブロッカーを生理食塩水に混ぜるだけでは算定できない。

2以上の注射薬を無菌的に混合した場合に算定するという条件も注意が必要。例えば、1種類のオピオイドをシリンジに充填するだけでは無菌的な処理をしていても加算は算定できない。

医科の診療報酬

C161注入ポンプ加算:在宅中心静脈栄養、在宅成分栄養経管栄養法、もしくは在宅小児経管栄養法を行なっている入院中の患者以外の患者、在宅における鎮痛療法もしくは悪性腫瘍の化学療法を行なっている入院中の患者以外の患者に対して、注入ポンプを使用した場合に、2月に2回限り第1款の所定点数に加算する。

C166

C161注入ポンプ加算とC166携帯型ディスポーザブル注入ポンプ加算の対象デバイスは異なる。

デバイス

  • デバイスの使用方法
  • 投与するにあたり必要なパーツ・付属品
  • カセットの充填方法
  • 全てのパーツの納入価格、納入までの期日
  • 機械類においてはレンタル可能な業者が近くにいるかどうか

薬局がデバイスをレンタルするときの流れ

 

処方箋記載事項

ディスポ以外はデバイスの指定等細かな指示が必要であり、全てコメント欄に指示を記載する。特定保険医療材料の場合は携帯型ディスポーザブル注入ポンプ1個

ただしクリニックが加算を算定する場合は6個目まで記載不可、型番等も事前に打ち合わせして置くと良い。

皮下注射に必要な付属品(留置針・エクステンションチューブ)等はクリニックからの払い出しになるのが基本。

退院時カンファレンスでの確認事項

院外処方ができない薬剤等が使用されていないか確認。

 

 

穿刺部位のトラブル

皮下の内出血、フィルム内の結晶化、穿刺部位の出血

応需時のチェックリスト

  • 疼痛評価
  • PCA使用状況
    • 使用回数、使用時間
  • 入眠状況、労作時痛
  • 傾眠、便秘、嘔気
  • 発赤、硬結
  • かぶれ
  • 針、ラインの交換
  • ポンプトラブルの有無
  • 流速、残量
  • PCAポンプの使用・設置
  • 破損
  • 腎・肝機能
  • ADL, PS
  • 意識レベル
  • せん妄
  • ボタンが押せるか
  • 医療者の訪問スケジュール
  • 処方箋発行のタイミング(処方量)
  • 薬液交換のタイミング
  • 休日・夜間等の対応
  • 訪問看護師のスキル
  • 希釈倍率

 

参考