デュオアクティブはハイドロコロイド剤の一種であり、褥瘡などの創傷に使用されます。浸出液が少ない傷に適しており、湿潤環境を作ることで治癒を促進します。
軟膏などの外用剤と異なり、ドレッシング剤は一度貼付すると連日の交換が不要になるといったメリットもあります。ここではデュオアクティブの使い方、保険請求の条件などについて説明してきます。
ハイドロコロイド剤に適した傷
デュオアクティブはハイドロコロイド剤の一種であり、市販のキズパワーパッドもまたハイドロコロイド剤です。したがって、デュオアクティブに適した傷は、キズパワーパッドが適している傷でもあります。このため、両者はイメージしやすい関連性を持っています。
ハイドロコロイド剤が適しているのは、滲出液の少ない、真皮~皮下組織までの皮膚欠損創です。例えば、靴擦れのような擦り傷や、繰り返しの掻破による潰瘍、医療関連機器による圧迫創(MDRPU)などがこれに該当します。
またハイドロコロイド剤は防水性がありますので、排泄物による汚染が懸念される部位に使用することで、傷の治癒を促進しつつ汚染を防ぐことが可能です。
ただし、「化膿している傷」「出血が激しい傷」「傷口が広がっている傷」などは、ハイドロコロイド製剤の中で菌が繁殖するリスクが高まるため、使用には適していません。例えば、道路で転んでできた擦り傷は細菌が付着している可能性があるので、いきなりハイドロコロイド剤を貼付することは適していません。
薬機法上の適用範囲

デュオアクティブの貼り方
まず範囲が小さい場合はキズパワーパッドを使用し、広い傷でキズパワーパッドが使いにくい場合は、デュオアクティブETを利用すると良いでしょう。皮下組織に至る創傷の場合はデュオアクティブCGFを使用します。
実際に使用する際は、傷口をきれいな水道水で洗い、石鹸などを使って清潔にするとより良いです。ハイドロコロイド剤を貼る際には、創部から3cm大きい範囲に貼付します。小さすぎるとハイドロコロイド機能が失われ、交換時期が早まってしまいます。空気が入らないように注意し、特に寒い時期は剥がれやすいですが、貼付後に手で温めると密着します。
ハイドロコロイド剤は浸出液を吸収し、白く膨らみますが、これは化膿したわけではありません。剤の辺縁から1cm程度になったら交換するようにしましょう。浸出液が漏れ出してから交換するのは遅いので、注意が必要です。浸出液が少なくても1週間以上は同じものを使用しないようにします。
粘着性があるため、テープで固定しなくても良いですが、剥がれる恐れがある場合はサージカルテープを周りに貼って補強することができます。

出典:衛生材料のあれこれ
デュオアクティブを貼ったまま入浴しても、通常は問題ありません。コロイドが水分を吸収して膨張することがありますが、しばらくすると元に戻ります。また、新しく貼り直しても構いません。
デュオアクティブの保険請求
デュオアクティブは、保険適用となる皮膚欠損用創傷被覆材の一つです。条件を満たせば、デュオアクティブを使用した場合には保険請求が可能です。
条件①:重度褥瘡(皮下組織に至る褥瘡)
条件②:在宅療養指導管理料(C100-C119)
特定保険医療材料を保険請求する際は、仕入値にかかわらず、決められた金額(償還価格)で計算されます。以下は償還価格の一例ですが、度々更新されるため最新情報を確認しましょう。
| 機能区分 | 償還価格(2020年4月1日) |
| 皮下組織に至る創傷用・標準型 | 10円/㎠ |
| 皮下組織に至る創傷用・異形型 | 35円/g |
| 筋・骨に至る創傷用 | 25円/㎠ |
デュオアクティブETは真皮に至る創傷(NPUAPⅡ度相当の浅い創傷)に、デュオアクティブCGFは皮下組織に至る創傷(NPUAPⅢ度相当のやや深い創傷)に使用する際、保険適応となります。薬機法での適応と異なるため注意が必要です。
つまりデュオアクティブETは重度褥瘡には使用できません。そのため院外処方は不可で、処置での算定となります。一方、デュオアクティブCGFは重度褥瘡に適応があるため処方箋で出せますが、在宅でない外来患者に対しては処方ができません。上記の条件①②を満たしていることを確認しなければいけません。
原則として3週間を限度としますが、処方箋での制限枚数はなく、創の状態に応じた枚数を支給可能です。調剤料は算定されず、薬剤料は面積(㎠)×10円×枚数で計算されます。ただし、テープ部分は面積に含まれません。


デュオアクティブの薬局での自費販売
デュオアクティブETは管理医療機器であり、「高度管理医療機器販売」の許可申請を行わずとも販売が可能です。一方で、デュオアクティブCGFは高度管理医療機器であり、自費で販売する場合は「高度管理医療機器販売」の許可が必要です。ただし、処方の場合は販売業許可は不要ですが、以下の条件が必要です。
①患者に供給する際、当該医療機器の指導を添付文書等に基づいて適切な指導に行い、調剤録・薬歴に必要事項を記入。②添付文書等に基づき適切に保管や取扱を行う。③研修実施計画を作成し、当該計画に基づく研修を実施するとともに、定期的に在宅業務等に関する学術研修を受ける。
デュオアクティブETとCGFの違い
浸出液が少ない場合に使用するため、デュオアクティブETは浸出液吸収能力が少ない特性があります。水分を吸収するとゲル状に変化します。デュオアクティブCGFは真皮に至る創傷よりも皮下組織に至る創傷用の方が吸水性が高いです。
デュオアクティブCGFはクッション性があり厚みがあります。一方、デュオアクティブETは薄く柔軟性に優れているため、どのような部位にも密着貼付が可能です。
